PASTELのプラネタリウム

絵本作家・映像作家として活動するPASTELの創作日記です。
プラネタリウムの星のような綺麗に輝く落ち着いた空間を。
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「心を知らない言葉」と「言葉を知らない心」 00:38
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    2013年8月4日深夜2時45分に作った物語。

    下書きのまま非公開になっていました。
    約3年前のお話です。













    遠いとある星の、
    遠い国にある、
    僕たちが創造できる、
    あのイメージのような、
    イマジネーションのような、

    僕らにとっては大きすぎて・・・
    あなたにとっては小さくて。

    知らないから知らないままで。
    知ろうとしてもきっと気がつかない・・・。

    そんな小さな物語。






    トントントン






    「あなたは誰ですか?」

    言葉にならない言葉。
    だって言葉を知らないから。

    そんな少女。
    目も耳も鼻も口も
    全部全部大切なのに、

    言葉がないだけで、
    こんなにも人は人でなくなるなんて。

    彼女が出す声は全て
    空気に嫌われて、
    振動するのは単音のみ。

    だって、知らないから。
    言葉がバラバラだから。

    神様は信じてる。

    だから毎日祈った。

    言葉をください・・・とか
    言葉を教えてください・・・とか

    そんな下らないことじゃなくってさ、
    けど、毎日祈った。







    トントントン







    「ここでなにをしているの?」

    綺麗な言葉。
    音が空気が、好んでいるような振動。

    けど知ってる?
    あまりに綺麗だとね、
    心がそこに留まらないの・・・。

    言葉に心がないってこと。

    そう、感情を知らない少年。
    心を落としてしまった男の子。

    目も耳も鼻も口も
    全部全部大切なのに、

    心がないだけで、
    こんなにも人は人でなくなるなんて。

    神様は信じてる。

    だから毎日祈った。

    心をください・・・とか
    感情を教えてください・・・とか

    そんな下らないことじゃなくってさ、
    けど、毎日祈った。







    バンバンバン







    雪が積もる寒い夜。

    道端で倒れてる少女に声をかけた少年。
    「ここでなにをしているの?」

    目を薄っすら開けて答える少女。
    「あなたは誰ですか?」

    けど言葉は伝わらない。
    けど少女は確かに受け取った。
    ここで綺麗に受け取った。

    少年の「心」

    誰も声をかけてくれなかったのに、
    少年だけは声をかけてくれました。







    ドンドンドン







    心を落とした少年は、
    言葉を知らない少女とお話をしました。

    お話?

    そんなものできるわけがないのだけれど、
    なぜか手に取るようにわかるのです。

    「どうしてこんなところで寝てるの?」
    「寒くないの?」
    「気持ちがいいの?」

    思いつくだけの言葉を彼女に放ちました。
    けど少女はその言葉たちを受け取れません。

    だから心だけを綺麗に丁寧にね、
    両手で優しく受け取りました。








    ルンルンルン








    逆さまになった月と空。
    僕たちは空に落ちていく。

    夜空の星屑の海にポチャン。。
    心を落とした男の子と言葉を知らない女の子。

    足りないもの。
    失くしたもの。

    そんなもの大したことでもないのです。
    きっといつか大切な人からもらえる日がくる。

    だから神様は与えなかったのかもしれません。

    だってその足りないもののおかげで、
    男の子と女の子は惹かれ合い出逢ったのだから。








     
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